ウェイトチェッカーは、製品の重量検査と選別を自動的に行うための重要な役割を果たす自動はかりです。
ウェイトチェッカーは、コンベヤ上を流れる製品の重量を自動で計量し、設定された重量範囲から逸脱した場合には、NG品として振り分ける機能を有しています。
さらに、ウェイトチェッカーは重量データを記録し、このデータを用いて製造工程の正確性を評価することも可能です。
これにより、品質管理の精度が向上します。
2024年4月より、取引証明用としても使用できるようになる新型ウェイトチェッカーの導入により、その利便性と重要性は一層高まっています。
神戸衡機は、イシダ社製の高性能ウェイトチェッカーを提供し、各企業のニーズに応じた解決策を提供しています。
ウェイトチェッカーの原理
ウェイトチェッカーの検査原理には、製品をコンベヤで運びながら光電センサーで製品の通過を検知し、計量コンベヤでの重量測定と判定、そして振り分けコンベヤで正量品とNG品を選別するという流れがあります。この一連のプロセスにより、製造ラインの効率化と品質向上が図られます。
ウェイトチェッカーのバリエーション
ウェイトチェッカーには、ひずみゲージ式ロードセルやフォースバランス式(電磁平衡式)などの計量センサーが使われています。また、豊富な計量コンベヤサイズと振分装置のラインナップから現場に合わせて選択ができ、非防水仕様(SS)、防水/耐腐食仕様(CR)からお選び頂けます。
ウェイトチェッカーの検定
2024年4月1日以降、新たに取引または証明に使用する目的でウェイトチェッカーを導入する場合は、型式承認機での受検が必要です。また、既に生産現場で使用中の機器についても、2027年3月31日までに検定に合格する必要があります。ウェイトチェッカーを取引または証明に使用している場合は、指定検定機関による検定を受検することが義務化されます。ただし、製品の内容個数の欠品チェックや自社製造工程の計量管理に使用する場合は、取引または証明に該当しません。同じ生産ラインに複数台の自動はかりがある場合には、1台のみの検定で済みます。
ウェイトチェッカーの検定とは?|計量精度と信頼性を確保する方法
ウェイトチェッカー(自動捕捉式はかり)は、食品工場や製薬会社などで使われる重要な計量装置です。生産ラインで製品の重さを自動で計測し、不良品の検出や生産の効率化を実現します。正確な計測を行うためには、定期的な検定が必要です。ここでは、ウェイトチェッカーの検定に関する基礎知識や注意点について詳しく説明します。
1. 検定とは?
検定とは、計量器が国が定めた基準に適合しているかどうかを確認するための手続きです。ウェイトチェッカーも、一般のはかり同様に検定を受ける必要があります。検定を受けた計量器は、その精度が保証され、安心して使用できるようになります。
2. なぜ検定が必要なのか?
ウェイトチェッカーは生産ラインで高速に動作し、多数の製品を短時間で計量します。そのため、計量の精度が少しでも狂うと、大量の不良品が出たり、過剰な製品ロスが発生する可能性があります。検定を受け、精度を確認することは、信頼性を保ち、製品の品質を保証するために欠かせません。
3. 検定が必要となるウェイトチェッカーの条件
ウェイトチェッカーが検定の対象となるのは、以下の条件を満たす場合です。
– 取引や証明に使用する場合:製品の取引や品質証明にウェイトチェッカーが用いられる場合は、法的に検定を受ける必要があります。
– ひょう量が5kg以下の場合:ウェイトチェッカーの最大計量範囲(ひょう量)が5kg以下であれば、検定対象となります。
– 目量が10mg以上の場合:最小表示単位(目量)が10mg以上である場合、検定が必要です。
これらの条件に該当するウェイトチェッカーは、定期的に検定を受けることで、その精度が保証されます。
4. 検定の期間と有効期限
ウェイトチェッカーの検定は、通常 2年間 有効です。しかし、適正管理事業所においては 6年間 の有効期間が認められています。検定は年度ごとに管理されており、例えば 本日検定を受けた場合、その有効期限は本日から今年度末、来年度、再来年度末までとなります。次回の検定は再来年度中に受ける必要があります。
また、 計量精度に関わる修理を行った場合 は、その修理後に再度検定を受ける必要がありますので、修理後に忘れずに手続きを行ってください。
5. 検定に合格するための模擬検定の実施
検定に合格するためには、 検定前に模擬検定を行うことをお勧めします。模擬検定を行うことで、計量精度が担保できているか確認できます。もし模擬検定で計量精度が基準を満たしていない場合、そのまま検定に進むと 不合格となる可能性が高い です。精度に問題がある場合は、 修理や調整 を行った後に再度模擬検定を実施してください。
当社では、模擬検定や修理・調整に関するご相談も承っております。ご不明な点がございましたら、ぜひお問い合わせください。
6. 検定の手続きと費用
ウェイトチェッカーの検定には、認定を受けた検定機関が行う必要があります。通常、以下の手順で進められます。
1. 検定申請:検定を依頼する機関に申請を行います。
2. 事前準備:ウェイトチェッカーを検定に備えて清掃し、計量する対象製品の準備を行います。
3. 検定実施:機器を実際に使用し、計量精度の確認が行われます。
4. 合否判定:基準に適合していれば合格となります。費用はウェイトチェッカーの仕様や検定機関により異なります。
7. まとめ
ウェイトチェッカーは、検定を受けることでその精度と信頼性を保つことができます。製品の品質管理や生産効率を最大化するためには、定期的な検定と校正が欠かせません。当社でもウェイトチェッカーの模擬検定、修理・調整、校正やメンテナンスを承っておりますので、ぜひお問い合わせください。
高精度汎用ウェイトチェッカー
新型のウェイトチェッカーDACS-ASシリーズは、現場精度アップと新機能の追加により、生産性向上をコンセプトにしています。従来の設計を一から見直し、計量制度を大幅に向上させ、新機能のフィルタオートセットにより現場の外乱に合わせたフィルタ設定が約10秒でできます。機種ラインナップも拡充し、お客様の要望に合わせた最適な提案を行います。
新型駆動部は精度アップと衛生性にこだわり、非防水仕様でも外装ステンレスを標準とし、現場の高い要望に応えられる進化した駆動計量部です。さらに、ひょう量・目量・保護構造ラインナップも拡充し、商品や環境、求める精度によって最適な選択ができます。
ウェイトチェッカーはより正確な計量を行うためにフィルタを使用します。新機能のフィルタオートセットでは現場のノイズを測定し、その現場に合わせた最適なフィルタを自動設定することができます。これにより、さらなる現場精度の向上が期待できます。
汎用ウェイトチェッカー
ウェイトチェッカーDACS-GNは、フェイルセーフ機能、テスト運転機能、振動・ノイズ除去機能を備えた汎用タイプのウェイトチェッカーです。
フェイルセーフ機能は、連動する振分装置が故障しても、NG品が出荷品に混入しないように排出する機能です。テスト運転機能は、高精度な検査品質を維持するために精度確認用のテスト運転が可能で、金属検出機が付属している場合は金属検査も同時に実施できます。振動・ノイズ除去機能は、計量波形表示や3Dデジタルフィルタを備え、精度に悪影響を与える振動・ノイズを的確に発見し、最大限に除去することができます。
これらの機能が備わっていることで、安定した検査品質を維持しながら、安全で安心な生産をサポートすることができます。オプションの正量品確認センサやAFV機能を使用することで、さらに確実性をアップすることもできます。ウェイトチェッカーDACS-GNは、生産現場で欠かせない頼もしい機器です。
金属検出機付ウェイトチェッカー
金属検出機付ウェイトチェッカーは、金属検出機とウェイトチェッカーを一体化した高性能検査機器です。
このシステムにより、品種選定の一元化が実現し、選択ミスを防止しながら異物検出と計量を同時に行うことができます。
特徴と利点:
1. スペース効率:
– 一体型設計のため、生産現場の限られたスペースにも簡単に導入可能です。
独立した機器を設置する必要がなく、効率的なレイアウトが実現します。
2. 高精度検査:
– 金属異物の検出と重量の計量を同時に行うことで、製品の品質管理を強化します。
異物混入や重量不良の製品を迅速に排除し、高品質な製品を維持します。
3. 振分装置の共用:
– 例えば、3方向のアーム式振分装置を使用する場合、正常品は直進し、金属検出反応のある製品は奥側に排除、軽量・過量の製品は手前側に排除する設定が可能です。
これにより、生産ラインの柔軟性と効率性が向上します。
4. 簡単な操作とメンテナンス:
– それぞれの操作は金属検出機やウェイトチェッカー単体と同様に直感的な操作パネルとメンテナンスのしやすい設計がされており、誰でも簡単に操作・管理ができます。
ダウンタイムを最小限に抑え、生産性を向上させます。
5. 多様な品種に対応:
– 多品種の製品に対応できる柔軟な設定が可能で、異なる製品の検査を一元管理できます。
これにより、品種変更時の手間を軽減し、効率的な生産が可能です。
金属検出機付ウェイトチェッカーは、生産現場での異物検出と計量の同時検査を実現し、高品質な製品を維持するための強力なツールです。
効率的なスペース活用、精度の高い検査、柔軟な対応力で、あらゆる生産環境において信頼性の高い検査を提供します。
単包・連包・長物用ウェイトチェッカー
DACS-GNツインセル仕様のウェイトチェッカーは、単包、連包、長物用に最適な製品です。
商品の長さに合わせて、シングルセルモードとツインセルモードを切り替えることができ、同一ラインで最適な計量を行えます。
特に、フレキシブルな生産ラインを構築したい場合に最適で、2ヵ所に計量コンベヤを設置することで、長さが最大800㎜の商品を計量できます。
また、ツインセルモードは、幅が狭くて長い商品の計量にも対応しており、広いスペースを必要としないため、長物野菜の計量にも最適です。
シングルセルモードに切り替えることで、高速計量も可能となり、連包商品と小袋商品を1つのラインで生産する場合にも役立ちます。
医薬向けウェイトチェッカー
12.1インチの大型タッチパネルを搭載し、直感的な操作性が向上。生産記録の保存や操作ログの監視、認証機能などセキュリティも万全です。
DI(データインテグリティ)・21CFR Part11に対応したソフトウェアを標準装備。さらに、生産サポート機能も充実し、点検調整や過去の生産記録の保存が可能です。
大型商品向けウェイトチェッカー
「大型商品用ウェイトチェッカー」は、クラフト袋や段ボール、ブロック肉などの大型商品向けの検査装置です。最大60kgまでの検査が可能で、クラス最高の処理量・精度を誇ります。質量異常選別や欠品検査など、重要な機能を網羅しています。
さらに、衛生性、操作性、汎用性にも配慮した仕様であり、小型や中型機に搭載されているソフトウェアは基本的に大型機にも搭載されています。一部、大型機に搭載できない場合もありますが、その点については専門スタッフが丁寧にご説明いたします。
簡単な操作で高い精度の検査が可能であり、大型商品を扱う企業様にとっては必要不可欠なアイテムとなっています。是非、お問い合わせください。
Link:ウェイトチェッカー事例(大型商品向けウェイトチェッカー)
多連式ウェイトチェッカー
多連式ウェイトチェッカーは、粉体商品や水産物、水産加工品などの質量検品工程において、衛生的・効率的な検査を実現する革新的な製品です。6ラインまでを1台のリモコンで一括コントロールできるため、生産ラインのコンパクト化も可能です。また、IP65-準拠の防水性により、粉体製品だけでなく、水産物・水産加工品分野でも衛生的・効率的な質量検査工程を構築できます。
超小型化された操作電装部により、コンパクトなスペースでも無理なく設置できます。12.1インチフルカラー液晶タッチパネルを搭載し、誰でもかんたんに操作が可能です。コンベヤも工具不要で簡単に着脱できるため、清掃も確実・スピーディに行えます。各コンベヤには蛇行レスベルトを採用し、わずらわしい調整は不要で稼働率も向上します。
トレーサビリティ管理機能も備え、集計データや全品の質量データなどを時刻付きで記録し、メモリーカードにもコピー可能です。生産情報の分析やトレーサビリティの管理に役立ちます。多連式ウェイトチェッカーは、品質の向上と生産ラインの効率化に貢献する製品です。
微小商品用ウェイトチェッカー
小型商品でも高い精度で計量できるウェイトチェッカーです。最高選別精度は±0.008gを実現し、新方式の低ノイズ駆動計量ユニットと四面風防対策によって精度の安定を実現しています。
また、高感度電磁平衡式計量センサーの新開発により、PTPや分包、スティック製品などの高感度検出も可能です。さらに、ドロップベルト式振分装置が標準装備されており、確実に振分弁別ができます。ステンレスボディが標準で、コンベア着脱もかんたん工具レスでできます。これらの特長により、微小商品の計量に最適なウェイトチェッカーです。